■ストーリー ◆あの空に向かって　-明日香アフター- 　――彼女だけは、いつだって傍にいてくれる。 　かつて、多くの人間の期待を背負っていた正紀。 　けれどそれも過去の話で、今ではすっかり不良に成り下がってしまっていた。 　陸上を失い、多くの人間が離れていく中で、明日香だけは今も隣にいる。 　他の誰でもない彼女のおかげで、正紀は暗闇の底から救われたのだ。 　そして、文化祭の日を境に、正紀の日常は再度変わろうとしていた。 　たとえ僅かでも代わりになることを望み、大きな一歩を踏み出してきた明日香。 　元に戻ることなど出来ないけれど、彼女を中心に日々は光を取り戻していく。 　陸上、家族、幼馴染み……そして恋人。 　目を背けていた現実と、再び向き合う時がやってくる。 ◆恵みの雨 　――「そらきみ」へと続く、“彼女”との物語。 　正紀は陸上の天才と呼ばれ、もてはやされていた。 　全国レベルの部内にあって、一度走り出せば誰よりも速く、挫折もろくに知らない。 　そのせいか、一番であるという優越感はあったものの、走ることへの喜びなどは味わえないでいた。 　一位でいてなお、どこか物足りなさを感じていたのだ。 　そんなある日、正紀がいつものように町内を走っていると、一人の女の子とすれ違う。 　彼女はお世辞にも速いとは言えなかったが、正紀の目には、今まで会ってきた誰よりも魅力的に映った。 　不思議に思い、引きつけられてしまうほど、彼女は楽しそうに走っていたのだ。 　彼女の瞳には、一体どんな世界が映っているのだろう？ 　自分にはないものを持っている彼女のことが、正紀は羨ましく思えてしまう。 　それこそが、二人の出会いだった。 ☆作品完成後、随時追加シナリオを配布予定
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